「定年後破産」あるいは「老後破産」という言葉を聞いたことがありますか?
定年後、収入がなくなった途端にローンが払えなくなるケースです。
原因のほとんどは、住宅ローンの返済方法に問題があるといわれています。
例えば・・・
40歳で3,000万円を年利2.75%の固定金利、35年返済でローンを組んだとしましょう。
この場合、総返済額は約4,675万円になり、そのうち利息は約1,675万円。
ボーナス返済をしないと仮定すれば、75歳まで月々約11万円の返済を続けなければなりません。
働いているときならいざ知らず、年金生活でこのローン返済はとても重いでしょう。
そこでふつうは、サラリーマンなら退職金を利用した繰り上げ返済を行います。
仮に60歳の定年時に1,000万円繰り上げ返済すると、返済期間が9年10か月短縮され、利息は約300万円以上軽減されます。
実は、ローンの返済の初期の頃の支払いはほとんど利息分なのです。
だから繰り上げ返済を早くすれば早くするほど返済期間も利息も減らすことができるのです。
繰り上げ返済には、期間を縮める方式と支払い金額を減らす方式があります。
一般的には、期間を短縮した方が返済額を減らすよりも効果が大きいといわれますが、どちらにしても早くはじめたいのが繰り上げ返済です。
ほかに、より金利の安いローンに借り換えるという方法も効果的です
(ただし金融機関によっては、繰り上げ返済の金額や時期に限定があるので注意が必要)。
ローンの返済は早め早めが鉄則です。もしまだ現役で収入があり、少しでも余裕があるのなら、早めに返済計画を立てておくことです。
定年を迎えてから気づいたのでは遅いのです。定年後も安定的な収入がない限り、金融機関の審査が厳しくなるのでローンの借り換えも難しくなります。
こうなれば、それこそ冒頭の定年後破産になる恐れがあるのです。
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