人の死は突然に訪れることもあります。
経験した方ならわかると思いますが、葬儀では本当にたくさんの決断が求められます。
葬儀社はどこに頼むのか、葬儀はどこで行うのか、葬儀の規模は(一般葬にするのか、家族葬にするのか)、遺影写真をどれにするとか、喪主は誰にするのか、葬儀には誰を呼ぶのか、料理や供養はどうするのか、供花や供物は・・・。
などなど、その他にも細かいことがたくさんあり、葬儀の一切を考えるのはなかなか大変なことです。
反面、葬儀が終わるまでに与えられた時間は大抵の場合、あまり多くはありません。
短い時間のなかであまりに多くのことを決めなければならないので、喪主様ひとりだけではどうしても判断ミスが生じやすいものです。それはご遺族やご親族にとっても悔いをもたらすことになります。
これでは葬儀社の指示のままに葬儀が進められ、気が付けば葬儀が終わっていたということにもなりかねません。
葬儀というものが単なる作業になってしまいます。
良心的な葬儀社なら、段取りよく、しかも親身に対応してくれます。しかし、そうでない場合、ついつい言われるままに決めてしまい、あとでビックリするような金額を請求されることもあるようです。
また、葬儀には意外とお金がかかることも知っておくべきです。
では、後悔しない葬儀のためには、どうすれば良いのでしょう?
それは『自分自身で葬儀をプロデュースする』ことです。
自分でしっかりとプロデュースすれば、思い通りの葬儀ができますし、遺族に余計な負担をかけなくてすみます。
葬儀をプロデュースするには、葬儀がどのように行われるかをしっかり把握しておく必要があります。
葬儀社に行けばパンフレットをもらえますし、説明もしてもらえます。生前見積りもしてもらえます。
もし、疑問を持たせるような対応をする葬儀社だったら、逆にラッキーだと考えてください。
『こういうところに頼むのはよそう!』という判断が下せます。
亡くなったあとではそういう判断もできません。
自分で自分の葬儀をプロデュースするのは、まだまだ元気で若いときだからこそできることなのです。
これが真近に死を意識するようになってからだと、リアルすぎて目をそらしてしまうかもしれません。
自分の死と向き合いながら、自分の葬儀を自らプロデュースした有名人といえば、
2012年10月2日に41歳の若さで死去した金子哲雄さんです。
肺カルチノイドで亡くなった流通ジャーナリストの金子さんは、生前に自ら斎場を手配して、遺影や祭壇に飾る花もわざわざ選んでいました。
お墓の準備も怠りませんでした。
参列者に向けた会葬礼状には、ユーモアを交えた文章を用意し、病魔と闘いながらも人生のエンディングに向け、
完璧に近い「終活」を進めていたといいます。
金子さんの場合、余命を宣告されてから約2か月で葬儀や墓を手配したと伝えられています。
自身の死と冷静に向き合って、人生の幕引きをを見事にプロデュースされました。
遺された奥様の負担が少しでも軽くなるようにとの思いもあったそうです。
亡くなってからではできないことは遺族に任せて、金子さんのように、今自分ができること、やらなければいけないことをやるべきではないでしょうか。
現代はまさに個性尊重の時代です。自分の死後のことであっても、前述の金子さんのように、自分で決めるという
時代なのかもしれません。
最近では、エンディングノートなどで、自分の最期のステージをどのようにしてほしいかを表明する方法もあります。
いざという時に慌てないためにも、『終活』始めてみませんか?
ご参考までに・・・
家族葬 奈良 ESS