前回は老後に起こりうる事柄を考えてみましたが、
今回は老後に起こりうるトラブルにどう備えておくべきかを考えてみましょう。
そのポイントは大きく分けて5つあります。
①現在の家に住み続けられるか
高齢者のおよそ8割が、年をとっても自宅に住み続けたいと願っているそうです。
しかし、その家は高齢者が住みやすい家でしょうか?
身体の自由がきかなくなっても住みやすいですか?
子供が独立したり、配偶者に先立たれたりした時に家の広さがかえって不便になる場合もあります。
(庭があれば、そのぶん手入れにも手間がかかる)
リフォームという方法の他に、家を処分して、親族の家に同居したり近くに引っ越したり、あるいは高齢者
施設への入居という選択肢もあります。
②判断力は衰えていないか
判断力の低下は生活に支障が生じるだけでなく、事故や事件の被害者になる可能性を高くします。認知症は
医学の進歩によって、早期に治療を開始すれば進行を遅らせることもできるようになりました。
「今日は何曜日か思い出せない」「知っているはずの道で迷子になる」など不安があれば早めに専門医を受診しましょう。
③どのような医療、介護を受けたいのか
誰にどこで介護してもらいたいか、その費用はどうするか、いざというときのために決めておきましょう。
また回復の見込みのない病気になったとき、病名や余命を告知してもらうか、延命治療を受けるかなども、
家族で相談しておくと、家族の心理的負担が軽くなります。
④葬儀の内容、お墓をどうするのか
あなたと遺族の意向が違う場合があるのが、葬儀やお墓のことです。希望する葬儀の内容や供養の仕方を
家族と話し合っておくのがよいでしょう。あらかじめ死後事務委任契約を結ぶという方法もあります。
⑤「相続」が「争続」にならない予防をしているか
相続のトラブル防止には、法的に効力のある遺言書がよいでしょう。遺言書を作るために、自分の財産を
把握しているか、相続人をチェックしているか、揃えるべき資料の整理はできているかを確認し、準備しておきましょう。
※遺言書を書くために用意したい書類
・遺言者と相続人の関係が分かる戸籍謄本
・不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)
・固定資産の評価証明書
・財産目録
家族間でトラブルの原因にならないようにするためにも、正確な財産を把握しておくことが大切です。
次回は老後に必要な4つの書類を取り上げます
家族葬 奈良 ESS