葬儀社に勤務している頃から、知人によく聞かれることがあります。
それは『どういう基準で葬儀社を選んだらいいの?』ということです。
人それぞれ、葬儀社を選ぶ基準というのは様々なので(費用面・利便性など)、一概には言えないのですが、葬儀社選びのポイントとして事前相談や会館見学を勧めています。
事前相談は、費用面や会館の設備を知る上で大事なことですが、スタッフの応対を見るのも非常に重要なポイントとなるのです。
社員がお葬式に慣れすぎて、「なあなあ」になっている・・・・。
残念なことに、こんな葬儀社さんは結構多いと思います。
葬祭ディレクター在籍を売りにしている葬儀社もありますが、葬祭ディレクター1級だからといって、しっかり心を込めた対応ができるということではありません。
葬祭ディレクターの試験は実技ばかりで、「気持ち」や「人間性」の試験などしていませんから。
◆納得のいく葬儀をするために最も大切なことは、葬儀社選びよりも担当者選び
一つの葬儀社の中でも、たくさんいるスタッフそれぞれの個性によって、全く違う葬儀の内容になることが多々あります。同じ葬儀社が提供する葬儀でも、誰が葬儀を担当するかによって、葬儀内容は大きく差がでてきます。
同じ葬儀社で、同じような教育を受けてきていたとしても、やはりその人それぞれの個性、こだわりは仕事内容に現れてくるものです。
例えば、あるスタッフはお客様のことを真剣に考えて葬儀をするけど、他のあるスタッフは自分の売上成績のことしか考えずに葬儀をする・・・
そういう残念なスタッフが存在することも現実なのです。
「○○葬儀社でお葬式をしたけど、とっても親切だったわ!」という評判を聞いたとしても、もしかしたら、葬儀社が良かったのではなくて担当者が良かったのかもしれません。
そういうことは起こり得ることなのです。
もし、皆様ならどちらの人に担当してもらいたいですか?
1)経験はウン十年、お葬式なら任せとけ!とばかりに、勝手にどんどん説明を進めてしまうベテラン担当者。
2)経験は浅くても、心を込めて親身に説明する新米担当者。
もし、1番を選んでしまったなら、お葬式で後悔する確率がかなり高いと言えます。
大切なものを見落とさないようにしてください。
「ウチは○○葬儀社でやったのよ。すごいでしょ!」などとは普通は自慢しないですよね?
そう。大切なのは葬儀社よりも、担当者の質なのです。
ご遺族は限られた時間で、経験や知識のない中で、お葬式の内容を決めなければならない・・・。
その説明をする葬儀社の窓口が「担当者」です。
担当者が説明責任を怠れば、遺族は何も分からないままどんどん進み、最後にお金だけ払うことになってしまいます。どんなに立派な会館を持っている葬儀社でも、地域で有名な葬儀社でも、担当者が適当な仕事をしているようでは、三流葬儀社と同じことです。
その逆もしかり、会館を持っていなくても、社員が少なくても、担当者の質さえ良ければ、一流の対応をしてもらえます。
ディレクター資格なんて、お葬式の満足度には関係ありません。お葬式が滞りなく済んでしまえば、それで表面上は丸くおさまるかもしれませんが、納得した上での依頼でなければ、気持ちの中では必ず不満が残ります。
それだけ「担当者の能力」というのは、お葬式の満足度を左右するのです。
悲しみや不安でいっぱいの遺族に説明するのですから、上辺だけの説明では伝わりません。
お身内が亡くなったというストレスで、認識力は低下しているのですから、いつもの3倍は丁寧に、誰にでも分かる言葉で説明しなければならないのです。
では、良い担当者と出会うためにはどうしたらよいのでしょう?
長くなりますので、そのためのポイントは次回ご紹介します!
家族葬 奈良 ESS