◆エンディングノートの記載内容
エンディングノートには、一般的には以下のような事項を記載します。
①履歴(自分自身の記録)
②終末期医療(延命治療をして欲しいかどうか、どこで死を迎えたいか、
臓器提供の意思など)
③葬儀(葬儀の内容、誰に列席してほしいかなど)
④墓(どこの埋葬してほしいか、どのような墓を望むかなど)
⑤自分の財産状況(特に債務がある場合には記載が望ましい)
⑥保険・年金(加入している保険内容、保険証券の保管場所、
自分の受給している年金の内容)
⑦遺言書(遺言書作成の有無、保管場所がどこか)
⑧メッセージ(家族・友人へのメッセージ)
◆すべての項目に書き込まなくても大丈夫
エンディングノートの項目には、時間をかけて考えなければならないものも
多く含まれています。
急いで全てを書き込む必要はありません。むしろ、可能な限り時間をかけて、
大切な人と一緒に考えたり、話し合う時間を楽しむくらいの気持ちで
書いてください。
また、書きやすいところから書いていくというのも、エンディングノートを書くときの
大切なポイントです。
◆気持ちが変わったら
一度書き込んだことでも、年月とともに気持ちが変わるかもしれません。
そんな時には、前に書き込んだものを消して、新たに書き加えてください。
変更したところには、その日付も記しておくとよいでしょう。
あなたと大切な方との想い出の一つです。
◆できるだけご家族に見せて、確認しあう
エンディングノートについて書かれた内容については、できるだけご家族に見せて
話し合ってみてください。
そのとき、皆の意見を必ずしも一致させる必要はありません。
ただ、折に触れて何度も話題にしてください。
離れて暮らしている家族がいる場合にも、機会を見つけてこのノートを見せると
大切な時間を共有できます。
また、ご家族がいない場合や、事情があって見せたくないという場合などは、
ご友人や知人など、信頼出来る人に見せるといいでしょう。
◆注意点
一番の注意点は、エンディングノートに法的効力(家族などへの強制力)が
ないという点です。
財産管理や相続について希望どおり履行してもらうには、
やはり契約書や遺言書が必要になります。
せっかくエンディングノートを書いても家族がその存在を知っていなければ
意味がありません。
エンディングノートは、自分の死後に発見されては遅いので、
エンディングノートを書いたら、必ずその存在を家族に知っていてもらう
必要があります。エンディングノートの内容には、死後では対処できない事項も
あるからです。家族や信頼できる人に保管場所をしらせておくと安心です。
しかし、その反面、誰の目にもつく安易な場所に置いておくとプライバシーが
漏れてしまうことになるのでこの点は注意が必要です。
例えば、医療・介護や葬儀などの希望を書いたノートと、財産管理や遺産相続の
希望を書いたノートを分けて、後者は金庫で保管するなど、
別々に保管するのもひとつの方法です。
次回からは、老後を暮らすうえで必要なお金について考えてみましょう。
家族葬 奈良 ESS