高齢者の孤独死(孤立死)ばかりが問題視されているようですが、遺品整理業者の草分け的存在、吉田太一さんの著書によると、驚くことに孤独死するのは『55歳~65歳にかけての年齢層に集中している』というのです。
独居老人の孤独死と呼ぶには「まだまだ若すぎる年齢」のしかも、ほとんどが男性だそうです。
これは、離婚と孤独死は近い関係にあることが原因の一つだと考えられます。
日本における離婚率は増加する一方で、いまや夫婦の3組に1組は離婚しているような状況です。
再婚することが可能な人は意外と少なく、どんどん1人で暮らす中高年男性が増えます。
そういう人は離婚した相手との間に子どもがいても奥様が引き取っていたり、または既に独立する年齢に達していたりして、子供もいないので、結局将来の孤独死の予備軍になってしまうのです。
家族がいない一人住まいの人のセキュリティネットは友人です。
離婚シングルであれ、非婚シングルであれ、死別シングルであれ、友人のネットワークを持っていることが孤独死を防ぐ上で重要になってきます。
独居老人なら近隣の見守りネットワークや、定期的な訪問介護など孤独死を防ぐ対策が進んできているので、何か異変があれば直ぐに気づいてもらえますが、まだ定年前の元気な世代はそういうわけにはいきません。
しかし、しょっちゅう連絡を取り合っている友人がいれば数日連絡が途絶えたら異変に気づいてくれるでしょう。
『最近あの人の姿みないけど、だいじょうぶかしら?』と思ってあの人の家に行くと死んでいました。
という、状況は実際にあります。
弊社でも、ご友人が第一発見者だという孤独死の事例を何度も経験しています。
やはり、なぜか故人様は男性ばかりなのです・・・
しかも死後数日、経過していることが多い・・・。
そうなるとご遺体の状況は目も当てられない状態になってしまっています。
そんな状況にならないように、普段から連絡を取り合う相手を作っておきましょう。
いくらまだ若いからと言って過信は禁物です。
若くして孤独死される方の死因は『心臓疾患』が多いように感じます。
一人でいる時に突然、心臓発作が起こったら・・・
救急車を手配することもできず、一人で息を引き取る・・・そういうパターンが多いのです。
私の知り合いで持病を抱えていた40歳の男性(離婚後、一人暮らし、子供なし)は、毎日母親の携帯電話に着信を残すようにしていたそうです。(会話すると通話料がかかるのでワンコールして切る)
ある時、2~3日着信がないことが心配になったお母さんがマンションに行くと応答なし。
事情を大家さんに話して鍵を開けてもらうと、既に息を引き取っていた・・・ということがありました。
幸い、発見が早かったのでご遺体の状態はそんなに悪くなっていなかったのですが・・・
賃貸住宅で孤独死し、死後日数が経過すると汚損や臭気が尋常ではなく、特別清掃・特別消臭が必要になってきます。
そうなると、残された身内の人は大変です。亡くなってから迷惑をかけないように日頃から準備が必要です。
その点、女性の方は友人のネットワーク作りが上手な方が多いようで、やれ、カラオケ教室のお友達が・・・とか、ヨガ教室のお友達が・・・といったように、日頃から連絡をマメに取り合うご友人が多いように感じます。
独身で独居の男性方!!用心なさってくださいね。
ご参考までに・・・
家族葬 奈良 ESS