◆位牌って?
亡くなった人の戒名や死亡年月日、裏面には俗名や享年(行年)を記しておまつりするのが位牌です。
位牌には白木位牌(野位牌)と、本位牌(黒塗り金箔つきや唐木位牌)があります。
白木位牌は葬儀のときに使い、仏壇におまつりするのは本位牌のほうです。
白木位牌はその名のとおり白木で何の塗料も使っていません。この白木位牌は四十九日で処分することになるので、忌明け法要の日までに本位牌を用意しておきましょう。
本位牌を作るのに、仏壇店によって異なりますが、注文してから手元に届くまで10日~2週間ほどかかりますので、四十九日法要の日取りから逆算して、余裕を持って注文しておきましょう。
なお、位牌の体裁は宗派によって若干の相違がありますから注意してください。
法要の日に僧侶が白木の位牌から魂をぬいて、本位牌に魂をいれてくださいます。
※浄土真宗の場合はその教義から位牌を作りません。
僧侶にお願いして、法名軸か過去帳に故人の法名を書いていただきます。
四十九日の法要までは、仮の位牌として「白木位牌」を祀ります。
葬儀の時にお墓に持って行って供える位牌を「野位牌」、四十九日まで白木の祭壇に、遺体や遺影とともにまつる位牌を「内位牌」ともいいます。
四十九日の法要の時に、黒塗りした、あるいは唐木の本当の位牌である「本位牌」を作ります。
これは、故人が亡くなってから四十九日の後、故人の霊魂が浄土に往生する、あるいは転生先が決まると考えるからです。
また生前中にあらかじめ戒名、法名をつけてもらい、位牌を作ることもあり、この位牌を「寿牌(逆修牌)」と言います。
配偶者を亡くした時に、配偶者とともに自分も戒名を授かり、位牌をつくって並べて安置するという人もいます。
◆位牌の種類
本位牌の形や大きさには、いろいろあります。
故人一人に一基ずつ作られる「札位牌(板位牌)」や、屋根や扉のついた枠に先祖代々の位牌として一つの位牌に複数分をおさめた「繰り出し位牌(回出位牌)」、札位牌の大きな「屏位」があります。
「札位牌」は、夫婦連名にすることも少なくありません。
「繰り出し位牌」は数枚の札板をご命日の順に重ねて入れておき、ご命日がすむと後にまわして常に次のご命日を迎える札が表にくるようにします。
何代にもわたって多数の位牌がお仏壇の中にあるという場合は、三十三回忌や五十回忌に先祖の位牌にまとめるか、「繰り出し位牌」、「屏位」にまとめます。
また、壇那寺で供養してもらう位牌は「寺位牌」といいます。
禅宗ではこれを「本位牌」といいます。
ご参考までに・・・
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